メタルフリー治療

金属アレルギーの恐怖から健康生活へ

金属アレルギーという言葉をご存知ですか?ネックレスや指輪などをつけると、肌が負けてしまって荒れる方がいますよね。これが代表的な金属アレルギー(接触性金属アレルギー)です。

しかし、金属アレルギーは目に見えない形で、いつのまにか全身に影響を及ぼしていることがあるのです。人体のメカニズムを狂わせることから、肥満・糖尿病・自閉症・発ガン・老化などとも無縁でないという見解も出されています。具体的な病名としましては、掌跡膿庖症、皮膚炎などの歯科金属疹(遅発性金属アレルギー疾患)が挙げられます。

口の中の金属、つまり歯科用金属は大変過酷な口内環境によりイオン化して溶け出しやすく、唾液、口腔細菌、血液などのタンパクと結合して抗原性(アレルギー性)を持つようになります。特に口腔内に2種類の金属が存在した場合、質のよくないほうの金属(イオン化傾向の高い金属)のとけるスピードが加速します。

アレルギーを起こしやすい金属

1位 水銀(23%)

2位 ニッケル・コバルト(13.5%)

4位 スズ(12.8%)

5位 パラジウム(11.3%)

6位クロム(9.5%)

なんと1位の水銀から6位のクロムまで、すべて歯科でよく用いられている金属ばかりなのです。一説によると、長年にわたり日本では歯科用金属を口腔内に用いてきたことで多くの人が金属イオンに触れた結果、感作されて(アレルギーを起こしやすい状態になること)全国的に金属アレルギー患者がふえているのではないかといわれているものもあります。

特に保険診療でよく使われる12%金銀パラジウム合金というものがあるのですが、これはアレルギーを起こしやすい成分であるパラジウムとスズが含まれています。また、今まで日本の虫歯治療といえばアマルガム水銀とよばれる水銀を詰め物として使ってきました。

「あの危険なイメージのある水銀をお口に使っているのですか?」

よく患者さんに驚かれますが事実なのです。昔は材料科学が発達しておらず、今の歯科医療でよく用いられるレジン(プラスチック)がなく形を整えたりしやすいアマルガム水銀が用いられていました。水銀は簡単に口腔内で溶けていきます。溶けてイオン化した水銀は、どんどん体に取り込まれていきます。保険治療で用いられるかぶせ物や詰め物は最低限度でしかお口の環境を保障してくれません。知らないうちに体の中に水銀が取り込まれると考えるととてもおそろしいことですよね。

金属アレルギーをもっと詳しく!

通常、金属そのものは身体に対して無害なものですが、汗や唾液などの体液によってイオン化した金属が体内に取り込まれます。汗をかくとネックレスや時計の革ベルトの部分の肌が赤くなったりかゆみが出るのは汗の塩分がイオン化を促すからです。歯科治療には合金が用いられますが貴金属の含有量が少ないほど溶け出しやすくなります。上下の歯がかみ合った時の摩擦によって合金粒子が唾液中に拡散し、危険性が高くなります。多数の歯に多種類の合金が使われているとイオン化傾向が強くなり、症状がでやすくなります。取り込まれた金属イオンは体内のタンパク質と融合します。このタンパク質と結合した物質を異常なものと認識した生体がアレルギー性をもつようになり、再び同じ金属が体内に入ってタンパク質と結合すると皮膚や粘膜を破壊することが金属アレルギーのメカニズムと言われています。

 金属アレルギーは花粉アレルギーのように原因となる物質に接触して短期間に症状が出るタイプとは異なり、遅延型のアレルギーと呼ばれ金属に接触してからすぐに症状がでるタイプではありませんので、原因が金属と思わず悩む方も多いようです。ピアスやネックレスなどによる皮膚症状は早期に発症しますから、原因に気がつくきっかけになります。このような場合には装飾品だけでなく歯の詰め物や食品、飲料水など生活環境全般を見直すことが必要です。医療機関を受診する場合には、内科、歯科、皮膚科など多角的な見地から検査や治療を受ける必要があります。

症状

口内炎、口角炎、舌炎などで、全身疾患としては全身性接触皮膚炎、掌蹠膿ほう症(しょうせきのうほうしょう)、アトピー性皮膚炎顔面湿疹など。

★重度の歯周炎や口内炎などでお口の中の炎症状態が、慢性的に続いているような環境などで金属がイオン化しやすいという報告もあります。金属アレルギーが疑われる場合はまず、ご自分のお口の中に金属が入っているかを確認し、その金属の種類を調べてもらい知ってもらうことが必要です。

当クリニックでは金属を用いない治療(メタルフリー治療)を提供しています。

メタルフリー

メタルフリー治療では、患者さまにいくつかの素材を説明させていただいてからつめものやかぶせ物の作製をしています。ここでは、かぶせ物やつめ物に使う素材を紹介します。

ジルコニア

鉱石の一種で、宝石や人口ダイヤとして使われます。

利点:非常に硬くて丈夫。土台の色を隠し、白さを出すことができます。インプラントの土台にも用いられます。

欠点:単体では色が単調。前歯に用いる場合は、セラミックと組み合わせる必要があるため、表面の強度はキャスタブルセラミックに劣ります。

 

セラミック

お皿などに使われる陶材のことです。

利点:光の透過性が歯に似ており抜けるような美しい白さを持ちます。審美性が高くとても硬い素材です。色が変色せずいつまでも美しいのが特徴です。

欠点:ある程度の厚みをもたせないと、割れることがあります。また、高価です。

キャスタブルセラミック

従来のセラミックに熱と圧力を加えて強度を増したものです。

利点:セラミックに対して4倍以上の硬度があります。非常に欠けにくい素材です。

欠点:審美性はセラミックに劣ります。土台の色が透けるため、変色歯には向きません。

 

ハイブリッド

強化プラスチックのことです。

利点:歯に近い硬さで割れにくく色に多様性があります。さまざまな色の歯に対応することができます。セラミックやジルコニアと比べて手ごろな価格で提供することができます。

欠点:少し色が変色します。

 

保険のかぶせ物がとれる、かぶせ物の下が虫歯になる本当の理由

保険のかぶせ物は、パラジウム合金という金属で作られています。過酷なお口の中の環境下では常に唾液で濡れていますし、さまざまな食べ物や飲み物の影響を受けます。よって、金属が溶けやすい環境なのです。また、歯と金属という性質が大きく異なるものを接着剤の力でむりやり付けているので、装着部分がダメージを受けて劣化しやすいという問題があります。そうすると、金属が溶けて隙間ができ接着剤の層が溶けたり割れたりしていくのです。当然、隙間からはどんどん虫歯菌が入り込んできます。一度削られた歯は抵抗力が弱いので、かぶせ物の下で虫歯が進行してしまうのです。

そして、ある日かぶせ物がとれてしまうのです。とれたかぶせ物の下が黒くて虫歯になっていることが多いのはこうした理由からです。保険診療は必ずしも万膳の材料や技術による治療ではありません。必要最低限の機能回復が目的の場合がほとんどであり、長い目で見た安心・安定性・美しさなどは考慮されていないケースが多いのです。最も安全性の高い素材はセラミックで、準チタンやチタンとの合金も安全と考えられています。長く歯の健康を守るためにに紹介した素材を検討ください。

金属アレルギーにならないようにするには?

現時点で、もっとも懸念されていることは、お口の中の金属によって免疫力は低下し、老化や発ガンが促進されてしますのではないかということです。しかしながら、現実問題として歯科用合金をまったく使用しない歯科と用は困難だすから、患者さん体質に合わせた慎重な素材選択が必要になります。セラミックは最も安全であり、チタンも安全性の高い材料です。失われた歯を回復する場合には、費用をべつにすればチタン製インプラント(人工歯根)とセラミックの人工歯冠が安全な選択といえます。

一般的に部分入れ歯やブリッジは金属を使用せざるを得ないのですがファイバーやジルコニアを使用したブリッジやプラスチックのつめを使用した部分入れ歯が開発されています。また、虫歯や歯周病菌の除菌方法が実用かされています。最も重要なことはいうまでもなく歯の病気や金属アレルギーが起きるまえに歯の病気や金属アレルギーが起きる前にきちんとした予防歯科のプログラムを受けることが必要です。