インプラントについて
失った歯を取り戻すことができる治療法
インプラントとは何らかの要因で歯を失った場合、顎の骨の中に純チタン製のスクリュー（インプラント体）を埋め込み、天然の歯と同じように使用できる人工的な歯をつくる治療法です。
従来は部分入れ歯やブリッジと呼ばれる方法で再現していました。入れ歯は咬む力が弱い、審美性に劣る、取り外しが面倒であるといった欠点があり、ブリッジは健康な歯を削らなければいけない、土台の歯に負担をかけ寿命を短くするといった欠点があります。
そこをインプラント治療を行うことにより、周りの歯を傷つけることはなく丈夫で長期間安定した人工の歯をつくることができ、人前で笑ったり、美味しく物を食べることが可能となります。
インプラントのメリット
- 安定した噛み合わせを比較的長く保つことができる。
- 咀嚼能力（かみ合わせの力）が高いので、硬いものを食べたり、力強く歯をくいしばることができる。
- 審美性が高いので、自分の歯のような見た目に仕上げることができる。
- 自然の歯に近い機能が期待できるので、装着後の違和感や外れてしまう心配がない。
- 歯を失った箇所は顎の骨が自然に痩せてしまうことがあるが、インプラントは直接顎の骨に埋め込むので咀嚼の刺激が顎の骨に伝わるので顎骨の衰退を防止することができる。
- 定期的にメンテナンスを行うことで、長持ちさせることができる。
安全なインプラント治療を行うために
CTでの撮影
CTは3次元での立体的な撮影が可能な検査機器です。
従来のレントゲン撮影は2次元なのでお口周りの情報を細かく分析することが困難でした。しかし、CTならば顎の骨の厚み、神経や血管の位置などを詳細に把握可能です。そのため、外科手術を行うインプラント治療においては欠かすことができません。
当院ではインプラント治療前に必ずCT撮影を行ったうえで、患者様にも詳しく治療計画を説明することを心がけています。
3Dシミュレーションの実施
以前のインプラント手術は、個々の歯科医師の経験や勘に大きく左右されていました。そのため、手術の安全性もばらつきがある状態でした。
しかし、CTデータによるインプラント手術の3Dシミュレーションを行えば、歯茎を切開せずとも骨の状態（高さや厚み）、血管の位置などが事前に把握可能です。
結果的に、適切なインプラントの選定、埋める位置や角度などの治療計画を正確に作成できます。
サージカルガイドを作製
サージカルガイドは、インプラント手術の際に口の中に装着する医療器具です。事前のシミュレーション通りにインプラントを埋入するための指針となります。
サージカルガイドがあれば、顎の骨を削る際のドリルの位置や深度、角度などを正確に導けます。結果的に手術の精度が向上し、患者様の体への負担も最小限に抑えることが可能です。
インプラント治療の流れ
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Step01診査と治療
インプラントの手術をいきなり行うことはできません。
患者さまのお口の中でどこにインプラントが必要なのか、噛み合わせのバランスは崩れていないか、歯周病は進行していないかといったことを診査します。
通常、手術前にむし歯や歯周病の治療を優先して行います。なぜなら、これらの疾患は現在の歯科医療においては、感染症であるという結論になっているからです。また、お口の中の細菌の種類や数などの検査結果次第では特殊なお薬を用いた除菌治療を行うこともあります。
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Step02CT撮影
インプラントを行う前には必ず歯科用CTで撮影をします。CT撮影により、通常のレントゲンでは分からなかった骨の厚み、神経、血管の位置が立体的に把握可能です。
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Step03シミュレーションソフトによる確認＆カウンセリング（インフォームドコンセント）
CT画像をもとに、コンピュータ上でインプラント手術のシミュレーションを行います。インプラント体のサイズ、埋入の位置（深さや角度）などを診断し、「データ」に基づいた治療計画を作成します。
そのうえで、治療の概要、全体的な治療期間、費用、リスクなどを詳しくご説明するのが基本的な流れです。できるだけ患者様のご希望を汲み取りますので、疑問点や不安な点などがあればいつでもご相談ください。 -
Step04サージカルガイドの作製
シミュレーションデータをもとに、患者様のお口に合わせたサージカルガイドを作製します。サージカルガイドが届いてから、実際の手術に移行します。
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Step05サージカルガイドを装着した状態で手術
顎の骨にサージカルガイドを固定し、シミュレーション通りにインプラントを埋め込んでいきます。
インプラントを植立するために粘膜を少し開くだけなので、術後の経過も順調です。また、通常の麻酔に加えて、笑気麻酔を併用することが可能なので、手術中の痛みや不安感はほとんどありません。ご安心ください。 -
Step06人工歯の装着
インプラントと顎の骨の間に十分な結合が得られたら、インプラント部の型取りをします。
その後、それぞれのインプラントに合わせて精密に制作された上部構造がとりつけられます。このあとは計画的なメインテナンスへ移行します。 -
Step07メインテナンス
インプラントで治療を行った場所だけでなく、お口全体の衛生状態、歯周病の状態、噛み合わせの状態などを検診で確認します。
上部構造を装着するとインプラント治療は終了になります。治療後は、装着したインプラントを長期にわたって機能させるために、また、他の歯を悪くしないためにも定期的な検診とホームケアを心がけていただきたいと思います。
部分的に失われた歯をインプラントによって治療する方法や、 広い範囲にわたって歯が失われた部位に複数のインプラントを植立する治療方法や、総入れ歯の方でも1日で固定式の歯を装着して噛めるようになる治療方法がありますので、何でもお気軽にご相談ください。
インプラント治療の料金
| インプラント | 476,400～514,400円 |
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※料金はすべて税込価格となります。
インプラント治療の注意点
- 外科手術が必要になるため、患者様に体力的な負担がかかります。
- 段階的に治療を進めていくため、治療期間が長くなります。
- 見た目や噛んだ時に違和感を覚えることがあります。
- 保険診療ではないので、治療費が高くなります。
- 術後に痛み・腫れ・出血・合併症を伴う可能性があります。
- 術後も定期的なメインテナンスをしないと、機能が落ちやすくなります。
- 処置した部位に食べ物が詰まりやすくなります。
