小児歯科について
健康な永久歯のために、乳歯の時期から徹底予防
健康な歯を維持することは全身の健康状態にとって欠かすことができません。そこで小児歯科においては、乳歯を予防・管理することで、永久歯への健全な生え変わりをサポートすることに力を入れています。
特にお子さんはむし歯になりやすい傾向があるので、定期的に歯科医院へ来院するようにしましょう。
小児歯科メニュー
治療と予防
年齢やお子さんの状態に応じたむし歯の治療を行います。
また、むし歯はできてしまってから治療するより、積極的に予防していく方が歯にとってもいいですし、お子さんにもいらぬ負担をかけません。
むし歯に負けない歯を作っていくためにも、フッ素塗布やシーラント、歯磨き指導などを行います。
小児矯正
小児矯正の目的は、顎の成長を利用して、将来的に歯並びが整うようにすることで、小児矯正により歯が並ぶスペースを確保できると、永久歯が生えそろってから、歯をきれいに並べるために抜歯するリスクを大幅に軽減できます。
口唇閉鎖不全症の治療
日常的にお口ポカンとなっている状態を口唇閉鎖不全症といいます。お口の筋肉が弱いことが原因で、食べる・話すなど口の機能が十分に発達していない“口腔機能発達不全症”という病気の症状の一つとなります。
当院では口唇閉鎖力測定機(りっぷるくん)を使用し、口を閉じる力を測定します。
口の閉じる力が弱い場合、自宅で口輪筋や表情筋などがトレーニングできる器具(りっぷるとれーなー)をご用意しております。
口唇閉鎖不全症の症状
- 歯並びが悪い
- 口呼吸がある
- 滑舌が良くない
- 食べる時間が長い・短い
- 口から食べ物がよくこぼれる
- 舌を出す癖がある
- よだれが多い
上記の症状がありましたらお口を上手に使えていない可能性がありますので、早期のトレーニングや治療等で解消しましょう。
小児矯正
遺伝的な要因で歯並びが悪くなる子は全体の数%にすぎません。
残りの90%以上は出生後の発育成長期の機能的欠陥によって引き起こされているのです。
つまり不正咬合は、ある日突然に口腔内に出現するものではありません。上下顎骨の大きさや発育のバランス、歯のサイズの問題、口呼吸や舌の悪習癖などが、成長・発育の過程でさまざまに影響しあった結果が歯列の不正につながって出現したものなのです。
治療をするにあたり、もっとも重要なことは、不正を生じた原因を可能な限り特定し、原因そのものにアプローチすることなのです。
取り扱っている小児矯正装置の種類
- 拡大床
- 拡大床は急速拡大装置と呼ばれ、歯がきれいに並ぶためのスペースが足りないときに歯列を頬側に拡大してスペースを作る装置です。顎を拡大する矯正の最大の利点は、歯を抜かずに矯正治療を行えるケースが増えるということです。
拡大床だけで歯がきれいにならぶように考えられますが、顎の成長を補助するものであって、歯並びを整えるものではありません。
- T4K
- さまざまな不正咬合に対応できる6~10歳児が対象の取り外し式のマウスピース型の矯正装置です。変な癖がついてしまった舌位置、口呼吸、舌の突き出しなどの悪癖を直して正しい顔と顎の発育、正常な歯列の発達を促します。
ブラケットワイヤー矯正で治す完全な矯正治療でなく、実用的な7~8割の「歯ならび」「咬み合わせ」の改善を目的とする矯正治療です。
小児矯正の料金
拡大床 | 121,000円(税込) |
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T4K | 25,000円(税込) |
小児矯正の注意点
- 自費治療になるため、保険診療に比べ費用がかかります
- 顎の骨が成長を終える15歳前後までの経過観察を必要とするため、治療期間が長くなることがあります
- 矯正治療終了後、しっかり保定しないと後戻りをする場合があります
小児矯正Q&A
- 一般的に子供の矯正は小、中学校の間に行うのが有効であると言われていますが治療の開始時期をいつ頃にすればよいのでしょう
-
矯正治療は大人になってからでも可能ですが、子供の時期から行うことによって成長段階の顎の骨の大きさや位置をコントロールすることができます。
具体的には骨格的なものは5歳ぐらいから始め、歯並びだけのものは7歳ぐらいからはじめればいいでしょう。矯正治療を早く始めたほうがいいという理由は、それによって理想的な治療結果を得る場合が多く、
きれいな顎、顔立ちに成長させることができ、成人してから矯正治療を行うより大人の歯(永久歯)を抜くことが少なくなり、外科的対応を行わなければならないということはなくなります。 - 子供から始める矯正治療の期間はどのくらいかかるのでしょう
- 不正咬合の予防という面からも早期治療は重要ですが、基本的には何歳から始めても永久歯が生えそろう、だいたい12~13歳ごろまでかかります。
治療期間は多少長くかかっても子供の成長に合わせて治療法を選択していくことが大切です。
また外部から見える矯正装置は最後の1~2年ぐらいで、それまでの期間は取り外しのきく装置や外部から見えないシンプルな装置を使用するため、むし歯にもなりにくく、子供の日常生活に不便をきたすことは、ほとんどないでしょう。 - 矯正治療を始めるにはどんな検査が必要なのでしょう
- 1.むし歯・歯肉炎の検査
2.頭部X線規格写真(横顔や顔の正面のX線写真)
3.デンタルX線写真(歯の詳細がわかる小さいX線写真)
4.オルソパントモX線写真(口腔全体の状態がわかる大きいX線写真)
5.歯の型をとり、模型を作る(模型を作って個々の歯の状態、歯列の形や噛み合わせなどを観察します。)
6.口腔内の写真、顔面の写真、全身の写真を撮る。
などの検査を行い、それらの分析結果を家族や本人にお話します。治療の方法、期間、費用などの説明をさせていただいた後、成長に合わせた矯正装置を選択し、矯正治療を開始します。