新型コロナウイルスに対する次亜塩素酸水の有効性について
新型コロナウイルス感染拡大防止のため様々な予防策が講じられています。手洗い、マスク、うがいとともに消毒の重要性を厚労省は発表しています。消毒には、消毒用アルコールと0.1%次亜塩素酸ナトリウムの使用が薦められていますが、それらに優るとも劣らぬ殺菌活性を持ち、人体や環境に対する安全性が極めて高い次亜塩素酸水の活用は感染防御のため大いに役立つと期待されます。
現在、新型コロナウイルス感染症だけに注目が集まっていますが、実際にはインフルエンザの方がはるかに流行しています。その他の病原体もいろいろなところに存在します。これらの状況を踏まえると、人体に対しても環境に対しても安全性が高く、広範な細菌やウイルスに有効性を持つ次亜塩素酸水は、器具や環境の消毒・殺菌に使用することは最も適していると言えます。また、手荒れがしないことからも次亜塩素酸水による流水手洗いは望ましい効果を期待できます。
次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度4%以上で強アルカリ性;劇薬)を希釈し、塩酸などで酸性化したものが次亜塩素酸水と称して出回っていますが、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは別物です。除菌、消毒に両方とも使われていますが、次亜塩素酸水は手に触れても、飲んでしまっても安全なものですが、次亜塩素酸ナトリウムは、扱い方に気を付けないと危険です。キッチンハイターやブリーチなどの塩素系漂白剤に使われているのが次亜塩素酸ナトリウムです。いわゆる“まぜるな危険”と記載されている系です。もちろん飲んではいけません。
新型コロナウイルスへの殺菌効果の比較では 同じ濃度の次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムだと、次亜塩素酸水の殺菌作用が数十倍あると検証結果が出ています。
体への安全性では次亜塩素酸水は飲んでも安全で皮膚に触れても影響はありません。
一方、次亜塩素酸ナトリウムは皮膚に対して刺激が強いので、必ずビニール手袋などをして直接皮膚に触れないようにしてください。
次亜塩素酸水での除菌、消毒はドアノブや携帯電話、蛇口、便座、台所用品、衣類など様々なものに直接使用してそのまま放置できます。
次亜塩素酸ナトリウムは除菌場所、用途によって濃度を変える手間と知識が必要です。直接皮膚に触れないようにして、キッチンペーパーなどに次亜塩素酸ナトリウム消毒液を浸し、ドアノブや消毒したい箇所を拭きます。その後10分程度放置してから水拭きして次亜塩素酸ナトリウムを拭きとってください。強い漂白作用もありますので衣服などへの使用はお勧めできません。
ごく簡単な説明ですが、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウムは、全く別のもということをお分かりいただけましたでしょうか。取り扱い方が全く違いますので注意してくださいね。